睡眠時無呼吸症候群の
検査方法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。一般的には耳鼻科や睡眠外来を受診した後、自宅での簡易検査や入院による精密検査が行われます。

このページでは、こうした一般的な検査に加え、当院で行っている特許を取得した独自の検査方法について詳しくご紹介します。

一般的な睡眠時無呼吸症候群の検査方法

簡易検査(スクリーニング検査)

簡易検査は自宅で行える手軽な方法です。指先や鼻に小さなセンサーを装着し、一晩眠る間に酸素飽和度(SpO₂)、いびき、呼吸の有無や低呼吸の回数を測定します。検査は比較的簡単で、医師の判断により保険が適用される場合もあります。

ただし、測定できる項目は限られているため、正確性はやや劣ります。異常が見つかった場合には、より詳しい精密検査を受ける必要があります。

PSG検査(終夜睡眠ポリソムノグラフィー)

PSG検査は睡眠時無呼吸症候群を評価するうえで最も正確な方法です。病院や睡眠専門施設に一泊し、脳波、眼球運動、筋電図、心電図、呼吸、酸素飽和度などを同時に記録します。これにより、睡眠の深さや質、無呼吸の回数、いびきの特徴まで総合的に分析できます。

特に中等度から重症の睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合に行われます。

画像検査・骨格評価
(歯科・矯正歯科での応用)

歯科では、頭部X線規格写真(セファログラム)を用いた画像検査を行います。顎の大きさや歯並び、舌の位置、気道の広さを客観的に解析することで、睡眠時無呼吸症候群の骨格的な原因を評価することが可能です。

特に顎が小さい・舌が後方に位置する・アデノイド骨格などの骨格的要因を把握できるため、小児の診断や骨格的な要素が関与する無呼吸の症例で有効です。矯正歯科ならではの専門的な視点から、構造的な問題を明らかにできます。

当院の短時間・高精度の
独自レントゲン検査

当院では、睡眠時無呼吸症候群の診断に特許を取得した独自の方法を導入しています。頭部X線規格写真(セファログラム)を3枚撮影するだけの、わずか60分程度で検査が完了します。

従来の入院によるPSG検査に比べ、大幅に時間を短縮できる上、簡易検査よりも精度の高いスクリーニングが可能です。

さらに、骨格や舌骨の位置を分析することで、軽度から重度までの無呼吸リスクを客観的に数値化し、医学的根拠に基づいた診断を行うことができます。

メリット

  • 60分ほどで検査から診断まで完了でき、患者さまの時間的負担が少ない
  • PSGと比べて比較的低料金で受けられる
  • エリアごとの基準に基づき、結果が数値で分かりやすい
  • 特許を取得した検査法で、スクリーニング精度が高く信頼性がある
  • 子どもでも安全に検査が可能(他の検査では難しい場合が多い)
  • レントゲン画像を比較することで、成長や経時的な変化を把握しやすい

当院独自の検査は、このように短時間かつ正確に行える点が大きな強みです。大人だけでなく小児の診断にも対応できるため、幅広い年齢層の方に安心してご利用いただけます。

デメリット

  • X線被ばくのリスクがある(自然界で1日に浴びる放射線量と同程度で安全性は高い)
  • 正確なセファログラム撮影ができる医院は限られている

セファログラムとは

当院では、睡眠時無呼吸症候群の診断にセファログラム(頭部X線規格写真)を導入しています。セファログラムは、矯正歯科で歯並びや顎の成長を確認する際に用いられるレントゲンですが、気道の広さや舌骨の位置を正確に測定することもできます。

これにより、骨格や舌の位置が原因となる無呼吸のリスクを数値として評価できるのが大きな特長です。検査は短時間で終了するので、お子さまから大人まで幅広い年齢層で安心して受けられます。

10段階の骨格診断で評価

当院の睡眠時無呼吸症候群の診断では、まず骨格診断を行います。10段階のカテゴリに分類してリスクを数値化します。平均的な位置であればカテゴリ5となり、多くの方は無呼吸のリスクが低い範囲に入ります。

一方で、注意が必要なのはカテゴリ4に分類される場合です。これはいわゆるアデノイド骨格で、気道が狭くなりやすく、95%の方が睡眠時無呼吸症候群を発症するといわれています。このタイプは特に重症化しやすいため、早期の治療が重要です。

骨格だけが原因というわけではありませんが、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高い骨格があるため、その場合は詳細な検査を実施します。

アデノイド骨格とは

アデノイド骨格とは、上顎や下顎の成長が不十分で、舌骨や気道の位置が低くなりやすい骨格的特徴を持つタイプを指します。このタイプでは、舌も後方へ押しやられやすく、気道が狭くなるため、睡眠時無呼吸症候群や強いいびきのリスクが高まります。

特に成長期のお子さまでは、顎の発育に影響を及ぼす可能性があるため、早めの対応が重要です。当院では、ヘッドギアなどの矯正装置を用いて顎の位置を適切に導き、将来的な無呼吸リスクを軽減する治療を行っています。

舌骨の位置を重視した評価

当院の検査では、患者さまのセファログラムを3枚の撮影し、それをもとに分析を行います。特に注目するのが舌骨という、舌の下にある小さな骨です。睡眠時無呼吸症候群の方では、この舌骨の位置が下がっており、周りについている軟骨によって気道を圧迫しているケースが多く見られます。軟骨はレントゲン写真には写らないため、舌骨を目印としています。

さらに、下顎を前方に出した状態で撮影することで舌骨の動き方を確認でき、重症度の判定に役立ちます。舌骨がほとんど動かない場合は重症、上方へ移動する場合は比較的軽度と診断され、治療方針を決める重要な指標となります。

特許取得の独自システムで
高精度診断

当院では、セファログラムを活用した独自の睡眠時無呼吸症候群検査・診断システムを開発し、日本とアメリカの両国で特許を取得しています。10年以上の実績があり、骨格や舌骨の位置を客観的に評価してリスクを数値化できることが大きな特長です。短時間で正確な診断が可能なため、患者さまは安心して治療を受けていただけます。